概要

概要

Shureオーディオネットワークインターフェースは、4チャンネルのDante™デジタルオーディオを独立したアナログ信号に変換します。アナログ接続のプロセッサー(オーディオプロセッサー、ビデオコーデック、スピーカーシステムなど)と接続することで、ネットワークオーディオとアナログ機器をひとつのシステムに統合することができます。XLR仕様とブロックコネクター仕様モデルから選ぶことができ、それぞれのユニットは1本のネットワークケーブルにより音声およびパワーオーバーイーサネット(PoE)経由の電力供給を受けます。

モデルバリエーション

ANI4OUT-XLR:4つのXLR出力(バランス型音声)

ANI4OUT-BLOCK:4つの3ピンブロックコネクター出力(バランス型音声)

ハードウェアおよび設置

ハードウェア

ブロックコネクターモデル

フロントパネル

XLRモデル

リアパネル

① 出力レベルインジケーター(信号/クリップ)

3色のLEDにより各チャンネルの音声信号レベルを表示します。クリッピングを回避するには、ウェブアプリケーションでレベルを調節します。

LEDの状態 音声信号レベル
消灯 -60 dBFS以下
緑色 -59 dBFS~-24 dBFS
黄色 -23 dBFS~-1 dBFS
赤色 0 dBFS以上

② 音声出力

アナログバランス型音声出力をアナログ機器に接続します。アナログ機器の入力感度に合うように、ウェブアプリケーションで出力レベルを設定します:

XLR端子の割当

1 シールド
2 +
3 -

ブロックコネクター端子の割当:フロントパネルのラベルを参照

③ シャーシグランドねじ

マイクロホンシールド配線をシャーシグランドに接続できます

注:ブロックコネクターバージョンのみ

④ LEDインジケーター

power:(電源)パワーオーバーイーサネット(PoE)が供給されています

注:注:ネットワークスイッチがPoEを供給できない場合は、PoEインジェクターを使用します。

network:(ネットワーク)ネットワーク接続が有効です

network audio:(ネットワーク音声)ネットワーク上にDanteオーディオが流れています

注:エラーの詳細は、ウェブアプリケーションのイベントログで参照できます。

encryption:(暗号化)現在は未対応です

LEDステータス 状態
消灯 有効な信号なし
緑色 デバイスは正常に動作中
赤色 エラーが生じています。詳細はイベントログを参照してください。

⑤ Danteネットワークポート

ネットワークスイッチに接続し、Danteオーディオ、パワーオーバーイーサネット(PoE)、コントロールソフトウェアからのデータを受け取ります。

⑥ リセットボタン

デバイス設定を工場出荷時設定にリセットします

パワーオーバーイーサネット(PoE)

このデバイスが作動するにはPoEが必要です。デバイスはクラス0クラス3の両方のPoEソースと互換性があります。

パワーオーバーイーサネットは次のいずれかの方法により利用できます:

  • PoEを備えたネットワークスイッチ
  • PoEインジェクターデバイス

設置とラックマウント

オーディオネットワークインターフェースの設置には、次の2種類の固定方法があります。

CRT1 19" ラックトレー (オプションアクセサリー): 最大3つのデバイスをサポートします;ラック内又はテーブルの下取り付け可能。

単一ユニット取り付けトレー(供給アクセサリー):単一デバイスのテーブルの下の取り付けをサポートします

デバイスの固定

取り付けハードウェアキットに含まれているねじを使って Audio Network Interfacesを固定してください。Audio Network Interfaces はどの方向に向くようにも取り付けできます。下図のようにネジを該当する穴に入れてください:

1ユニットマウントトレイに1台のデバイスを固定する場合は、図の様に穴位置を合わせます。

19インチラックトレイにデバイスを3台まで固定する場合は、図の様に穴の位置を合わせます。

ラック耳の取り付け

3台までの Audio Network Interfaces は一つの19-インチラックスペースに取り付けできます。調整可能な ラックの耳が 標準装置ラック内又はテーブルの下取り付けを可能にします。

標準19インチラックマウント

  1. 取付穴が前になるようにラックイヤーを向けます。
  2. 図の様に、ラックイヤーをトレイに固定する3本のねじを取り付けます。

テーブルの下への取り付け方法

  1. 取付穴が上になるようにラックイヤーを向けます。
  2. 図の様に、ラックイヤーをトレイに固定する3本のねじを取り付けます。

テーブル下への設置

  1. トレイをテーブル下の希望の位置に合わせます
  2. テーブルの取付穴の位置に印を付けます。
  3. ドリルでねじ用の下穴を4つ開けます。トレイの穴の直径は7.1 mmです。
  4. コンポーネントをトレイに取り付けます
  5. 4本のねじでトレイをテーブルの下に固定します

リセット

リセットボタンは、リアパネルにある小さな穴の奥にあります。ボタンを押すには、ペーパークリップなどを使用します。

2種類のハードウェアリセット動作があります:

ネットワークリセット(ボタンを4~8秒間押す)

ShureコントロールおよびオーディオネットワークのIP設定をすべて工場出荷時設定にリセットします

完全工場出荷時設定リセット(ボタンを8秒以上押す)

ネットワークとDesignerのすべての設定を工場出荷時設定に戻します。

ソフトウェアリセットオプション

完全にハードウェアをリセットせずに設定を元に戻すには、次のオプションのいずれかを使用します:

デバイスの再起動電源オン/オフを行うことでデバイスをネットワークから切断したようにふるまいます。デバイスは、すべての設定を保持したまま再起動します。

Default Settings:音声設定を工場出荷時設定に戻すには(デバイス名、IP Settings、およびPasswordsを除く)、ロードプリセットを選択して、デフォルト設定プリセットを選択します。

信号のフローおよび接続

接続と信号フロー

入力:Danteデジタルオーディオ

1本のネットワークケーブルで4チャンネルの音声とパワーオーバーイーサネット(PoE)を伝送します。Danteコントローラーを使用して、ネットワークからネットワークインターフェイスにオーディオチャンネルをルーティングします。

出力:アナログ(4つのXLRまたはブロックコネクター)

各出力は個別の音声チャンネルを送信してアナログ機器に接続します。

オーディオネットワークのセットアップ

Shureのネットワーク会議システムは、Microflex Advanceマイクロホンとネットワークインターフェースで構成され、すべてはDanteネットワーク上で動作します。ネットワークスイッチ、コンピューター、ラウドスピーカー、オーディオプロセッサーなどの追加的なハードウェアについては、後述のハードウェアコンポーネントインデックスにて説明します。

下図におけるShureコンポーネント

Microflex Advanceマイクロホン

MXA910およびMXA310はDante出力を備え、ネットワークスイッチに直接接続できます。

オーディオネットワークインターフェース

このインターフェースは、ラウドスピーカーやアナログマイクロホンなどのアナログ機器をネットワークに接続するために使用します。

ANI4IN:4つのアナログ信号(XLRモデルまたはブロックコネクターモデルから選択可能)をDanteデジタルオーディオ信号に変換します。

ANI4OUT:ネットワークからの4チャンネルのDanteオーディオをアナログ信号に変換します。

この図は、ネットワーク会議システム上の信号経路全体を示したものです。ニアエンドとファーエンドからの信号は、電話システムに接続されたオーディオプロセッサー、またはインターネットに接続されたコンピューターを通じて交換されます。アナログマイクロホンはShure ANI4INを経由しネットワークに接続し、ラウドスピーカーはShure ANI4OUTを経由して接続します。

この図は、ビデオコーデックを通じて通信する2つの部屋でMicroflex Advanceコンポーネントを使用した場合の例です。

ネットワークからのハードウェアとオーディオのコントロール

音声およびハードウェアの設定は、同じネットワークに接続されたコンピューターにより管理します。

Shureハードウェアおよびオーディオ

Microflex Advanceコンポーネントは、音質を最適化するためのミキシングおよび構成ツールを提供するウェブアプリケーションを備えています。

アナログ機器用の拡張コントロール

Shureネットワークインターフェース(ANI4IN/ANI4OUT)を通じてネットワークに接続されたアナログ機器は、追加的なリモートコントロールが付加されます:音量レベル、イコライザー、信号ルーティングをウェブアプリケーションを通じて管理できます。例えば、通常はハードウェアで行われるラウドスピーカーの音量調整やワイヤードマイクロホンのミュートを、ネットワーク経由でリモートコントロールできます。

Dante信号ルーティング

Dante ControllerまたはShure Designerソフトウェアを使用して信号ルーティングを管理できます。

サミング

オーディオネットワークインターフェースは、チャンネルサミングにより、ネットワークからのDante信号を足し合わせて1つのアナログ出力から送ることができます。これにより、アナログ入力チャンネルの数が限られている機器へもすべてのチャンネルを送ることが可能となります。ミキサーの機能が変わることはなく、音声チャンネルが単純に1つに足し合わされた信号として送られます。

注: サミングを使用すると、リミッターが作動して信号がオーバーロードすることを防止します。リミッターはダイレクト出力には適用されず、サミングされた信号にのみ作用します。

有効にするには、チャンネルタブでミキサー上部にあるツールバーのサミングオプションのいずれかを選択します。

暗号化

音声は、Advanced Encryption Standard(AES-256)を使用して暗号化されており、アメリカ国立標準技術研究所(NIST)の公表文献FIPS-197で規定されています。暗号化をサポートするShureデバイスでは、接続のためにパスフレーズを入力する必要があります。サードパーティデバイスでは暗号化がサポートされていません。

暗号化を有効にするには:

  1. 設定メニューを開いて、概要タブを選択します。
  2. Enable Encryptionを選択します。
  3. パスフレーズを入力します。すべてのデバイスは同じパフフレーズを使って暗号化された接続を確立する必要があります。

重要:暗号化を有効にするには、ネットワーク上のすべてのShureデバイスが暗号化を使用する必要があります。

システムを構成するためにShure Designerソフトウェアを使用している場合、このトピックの詳細については、Designerのヘルプセクションを確認してください。

ソフトウェアのインストール、管理、およびセキュリティ

ソフトウェアのインストールおよびデバイスの検出

Shureウェブデバイスディスカバリー・アプリケーションは、Shureデバイスのウェブアプリケーションにアクセスする際に使用します。ウェブアプリケーションがウェブブラウザー上で開き、包括的なデバイス管理が行えます。デバイスとネットワークでつながれたコンピューターは、このアプリケーションを使用してGUIにアクセスできます。

互換性のあるブラウザー:

  • Chrome
  • Safari
  • Firefox
  • Internet Explorer
  1. www.shure.comで入手可能なShureデバイスディスカバリーアプリケーションをインストールします。
  2. コンポーネントをダブルクリックしてインターフェースを開きます。

ウェブアプリケーションへのアクセス

Shureウェブサーバーディスカバリーアプリケーションは、ウェブベースのGUIを採用するネットワーク上のすべてのShureデバイスを検出します。以下のステップに従ってソフトウェアをインストールし、ウェブアプリケーションにアクセスします。

① Shureディスカバリーアプリケーションのインストール

www.shure.comからShureディスカバリーアプリケーションをダウンロードしてインストールします。これにより、必要なBonjourデバイスディスカバリーツールがコンピューターに自動的にインストールされます。

② ネットワークの接続

コンピューターとハードウェアが同じネットワーク上にあることを確認します。

③ ディスカバリーアプリケーションの起動

アプリケーションは、GUIを搭載したすべてのShureデバイスを表示します。

④ ハードウェアの識別

デバイスをダブルクリックし、ウェブブラウザー上でGUIを開きます。

⑤ デバイスのウェブアプリケーションのブックマーク作成(推奨)

デバイスのDNS名をブックマークすると、Shureディスカバリーアプリケーションを使用せずにGUIにアクセスできます。

ディスカバリーアプリを用いないウェブアプリケーションアクセス

ディスカバリーアプリケーションがインストールされていない場合は、インターネットブラウザーにDNS名を入力して、ウェブアプリケーションにアクセスできます。DNS名はユニットのモデルにMACアドレスの最後の3バイト(6桁)を組み合わせ、その後に.localを付けたものになります。

形式の例:ユニットのMACアドレスが00:0E:DD:AA:BB:CCの場合、リンクは次のように記述されます:

ANI4INhttp://ANI4IN-aabbcc.local

ANI4OUThttp://ANI4OUT-aabbcc.local

ファームウェアアップデート

ファームウェアは、各コンポーネントに組込まれ、機能をコントロールしているソフトウェアです。定期的に新しいバージョンがリリースされ、機能の追加や拡張が行われます。デザインの改善を活用するために、Shure Update Utilityを使用してファームウェアの新しいバージョンをアップロードし、インストールすることができます。ソフトウェアはhttp://www.shure.comからダウンロードできます。

重要: コンポーネントがShure MXWオーディオネットワークインターフェースを介して接続されている場合は、MXWオーディオネットワークインターフェースのファームウェアを更新する前に、コンポーネントのファームウェアを一度に1台ずつ更新する必要があります。全てのデバイスを同時に更新させようとするとファームウェアが更新されたら直ぐインターフェースがリブートされますのでネットワークに接続された他のコンポーネントへの接続が断たれます。

次のステップを実行し、ファームウェアをアップデートします:

注意! アップデート中はデバイスを安定したネットワークに接続してください。アップデートが完了するまでデバイスの電源を切らないでください。

  1. デバイスとコンピューターを同じネットワークに接続します(同じサブネットにセット)。
  2. Shure Update Utilityアプリをダウンロードして、インストールしてください。
  3. アプリケーションを開きます。
  4. Check For Updates...ボタンをクリックすると、ダウンロード可能な新しいファームウェアバージョンが表示されます。
  5. 希望のファームウェアを選択したら、Downloadを押してファームウェアライブラリーにダウンロードします。
  6. Update Devices]タブから、新しいファームウェアを選択したら、Send Updates...を押してファームウェアのアップデートを開始するとデバイス上の既存のファームウェアは上書きされます。

注: アップデートが終わりましたら、デバイスのウェブアプリケーションにアップデートを表示するためにブラウザーのキャッシュをクリアする必要がある場合があります。

ファームウェアリリース要件

正しい動作を保証するために、全てのデバイスは連携して動作する複数の通信プロトコールをもつネットワークを形成します。推奨されるベストプラクティスは全てのデバイスが同じリリースを持つことです。ネットワーク上の各デバイスのファームウェアバージョンを確認するには、コンポーネントユーザーインターフェースを開き、次で確認してください: Settings > About.

Shureデバイスのファームウェア形式は、MAJOR.MINOR.PATCHです。(例、1.6.2でいうと、1はメジャーファームウェアレベル、6はマイナーファームウェアレベル、2はパッチファームウェアレベルです。)少なくとも同じサブネット上で動作するデバイスは、メジャーとマイナーのリリース番号が同一である必要があります。

  • メジャーのリリースが異なるデバイスは互換性がありません。
  • パッチファームウェアリリースのレベルが異なる場合は、予期しない不具合が発生することがあります。

パラメトリックイコライザー

パラメトリックイコライザーで周波数特性を調整し、音質を最大限に高めます。

イコライザーの一般的用途:

  • スピーチの明瞭度の改善
  • 空調システムやビデオプロジェクターからの雑音を低減
  • 部屋の不規則性を軽減
  • PAシステムの周波数特性の調整

フィルターパラメーター設定

周波数特性グラフのアイコンを操作するか、数値を入力してフィルター設定を調整します。フィルターの横にあるチェックボックスでフィルターを無効にできます。

フィルターの種類 一番最初と最後の帯域のみフィルタータイプが選択できます。

パラメトリック:カスタマイズ可能な周波数範囲内の信号を減衰またはブーストします

ローカット:選択した周波数以下の音声信号をロールオフします

ローシェルフ:選択した周波数以下の音声信号を減衰またはブーストします

ハイカット:選択した周波数以上の音声信号をロールオフします

ハイシェルフ:選択した周波数以上の音声信号を減衰またはブーストします

周波数 カット/ブーストするフィルターの中心周波数を選択します
ゲイン フィルターのレベルを調整します(+/- 30 dB)
Q値 フィルターの影響を受ける周波数範囲を調整します。この値が大きくなるにつれ、帯域幅は狭くなります。

イコライザーの用途

会議室の音響は部屋の大きさ、形、建築材料に左右されます。以下の表のガイドラインを使用してください。

EQ用途 推奨設定
音声了解度改善のための高域ブースト ハイシェルフフィルターを加えて、1 kHzよりも3~6 dB程度高めます。
空調雑音の低減 ローカットフィルターを加えて、200 Hz以下の周波数を減衰させます。
フラッターエコーおよびシビランスの低減 部屋を「煽る」特定の周波数範囲を特定します:
  1. Q値を狭く設定します
  2. ゲインを+10から+15 dB間まで増加させた上で1 kHzから6 kHz間の周波数を試すと、フラッターエコーやシビランスの範囲を特定できます。
  3. 特定された周波数のゲインを下げ(-3から-6 dBの間でスタート)、不要な部屋の雑音を最小にします。
部屋の反響や共鳴音を低減します 部屋を「煽る」特定の周波数範囲を特定します:
  1. Q値を狭く設定します
  2. ゲインを+10から+15 dB間まで増加させた上で300 Hzから900 Hz間の周波数を試すと、共鳴周波数を特定できます。
  3. 特定された周波数のゲインを下げ(-3から-6 dBの間でスタート)、不要な部屋の雑音を最小にします。

カスタムプリセット

プリセットを使用すると設定のすばやい保存や呼び出しができます。様々な座席配置に合わせて、各デバイスには最大10種類のプリセットを保存できます。プリセットには、デバイス名、IP設定、およびパスワードを除き、すべてのデバイス設定が保存されます。新しい設置へのプリセットのインポートとエクスポートを行うことにより、時間を節約し、ワークフローを改善することができます。プリセットが選択されている場合、プリセットメニューの上に名前が表示されます。変更が行われると、名前の横にアスタリスク (*) が表示されます。

注:工場出荷時設定に戻すには、デフォルト設定プリセットを使用します(デバイス名、IP Settings、およびPasswordsを除く)。

次のプリセットメニューを開いて、プリセットオプションを表示します:

プリセットとして保存: デバイスへの設定を保存します
プリセットをロード: デバイスから設定を開きます
ファイルからインポート: コンピュータからプリセットファイルをデバイスにダウンロードします。ファイルは、ブラウザを介して選択するか、インポートウィンドウにドラッグすることができます。
ファイルにエクスポート: デバイスのプリセットをコンピュータに保存します

イベントログ

イベントログには、デバイスの電源オン時からの動作の詳細説明が記録されています。ログはアクティビティエントリを最大1,000件まで収集し、最後の電源サイクルに応じてタイムスタンプします。エントリは内部メモリに保管され、デバイスをオフにして再起動してもクリアされません。エクスポート機能を使うと、ログデータを保存してソートするCSV(カンマ区切り値)文書が作成されます。

トラブルシューティングまたはShureシステムサポートへの問い合わせを行う際には、詳細についてログファイルを参照します。

イベントログを表示するには:

  1. 「ヘルプ」メニューを開きます
  2. イベントログの表示を選択します

深刻度レベル

情報

アクションまたはイベントは正常に完了しました

警告

アクションは完了できませんが、全体的な機能は安定しています

エラー

機能を妨げる可能性のある問題が発生しました。

ログ詳細

ノート

IPアドレスとサブネットマスクを含む、イベントとエラーに関する詳細を提供します。

タイムスタンプ

最近の再起動以降のPower cycles:days:hours:minutes:seconds

イベントID

内部参照のためのイベントタイプを示します。

ヒント:フィルタを使用して結果を絞り込みます。カテゴリ見出しを選択してログをソートします。

レベルおよび計測

入力レベルの調整

  1. ネットワークインターフェースに届く前での音源のレベルを確認します:
    • ネットワークされたマイクロホンまたはDanteソースが標準の出力レベル設定で動作していることを確認します。
    • Microflex Advance™マイクロホンのレベルは、そのウェブアプリケーションにより調整します。
  2. ネットワークインターフェースウェブアプリケーションでデジタルゲインを調整します:
    • フェーダーを使用するか、ゲイン値を入力します。
    • デジタルゲインは、アナログ回路の手前で信号レベルを調整します。
    • これらのレベルは、メーターでピークレベル(0 dB)にならない範囲で、できるだけ大きくなるように設定します。

出力レベルの調整

ウェブアプリケーションのアナログ出力レベルにアクセスし、アナログゲイン(dB)プルダウンメニューから出力レベルを選択します。ネットワークインターフェースからの出力レベルを、アナログデバイスの入力感度に合わせます:

  • ラインレベル(0 dB)
  • Auxレベル(-20 dB)
  • マイクロホンレベル(-46 dB)

LED信号およびクリッピングインジケーター

各アナログ出力チャンネルには、それぞれに対応するLEDがあります:

緑色:音声信号あり

赤色:音声信号は、クリッピングを生じているので減衰させる必要があります。

注:ウェブアプリケーション上のメーターは、アナログゲイン(dB)の設定を反映しません。

プリおよびポストフェーダーメーター

モニタリングには2つのモードがあり、入力および出力信号をそれぞれモニタリングできます。

プリフェーダーに設定すると、メーターはDanteネットワーク上のソースの信号レベルを表示します。信号が低すぎるかクリッピングしている場合は、ソース側で調整します。

ポストフェーダーに設定すると、メーターはデジタルゲインを反映します。メーターは、出力アナログゲインの設定を反映しません。

コマンド文字列の使用

このデバイスはネットワークからロジックコマンドを受け取ります。Designerによりコントロールされるパラメーターの多くは、適切なコマンド文字列を使用することでサードパーティ製のコントロールシステムからコントロールできます。

一般的な用例:

  • ミュート
  • LEDの色および動作
  • プリセットの読み込み
  • レベルの調整

コマンド文字列の完全なリストは、次の場所にあります。

ネットワーキングおよびDante

デジタルオーディオネットワーク

Danteデジタルオーディオは、標準イーサネットで伝送され、標準インターネットプロトコルで動作します。Danteは低レイテンシー、タイトクロック同期、QoSを備え、各種Danteデバイスに信頼性の高い音声トランスポートを行います。Danteオーディオは、ITやコントロールデータと同じネットワークに安全に共存することができ、あるいは専用ネットワークを使用するように構成することもできます。

Danteネットワーキングのスイッチとケーブルに関する推奨事項

スイッチとケーブルによって音声ネットワークのパフォーマンスが決まります。高品質のスイッチとケーブルを使用して、音声ネットワークの信頼性を高めます。

ネットワークスイッチには次のものが必要です。

  • ギガビットポート。10/100スイッチは小規模ネットワークでは動作しますが、ギガビットスイッチの方が高い性能を発揮します。
  • 電源を必要とするすべてのデバイスに対する、パワーオーバーイーサネット(PoE)またはPoE+ポート
  • ポート速度、エラーカウンター、および使用帯域幅に関する情報を提供する管理機能
  • エネルギーエフィシエントイーサネット(EEE)をオフにする機能。(「グリーンイーサネット」とも呼ばれる)EEEは、音声ドロップアウトやクロック同期に問題を引き起こす可能性があります。
  • 厳密な優先順位と4つのキューを持つDiffserv(DSCP)サービス品質(QoS)

イーサネットケーブルは次のようになります。

  • Cat5e以上
  • シールド

Dante Domain Managerとの互換性

このデバイスは、Dante Domain Managerソフトウェア(DDM)と互換性があります。DDMは、DanteネットワークおよびDante対応製品のユーザー認証、役割ベースのセキュリティ、および監査機能を有効にするネットワーク管理ソフトウェアです。

DDMによって制御されるShureデバイスの考慮事項:

  • ShureデバイスをDanteドメインに追加する場合は、ローカルコントローラのアクセスをRead Writeに設定します。そうしないと、Dante設定にアクセスしたり、工場出荷時設定へのリセットを実行したり、デバイスのファームウェアを更新したりできなくなります。
  • デバイスとDDMが何らかの理由によりネットワーク経由で通信できない場合は、Dante設定の制御、工場出荷時設定へのリセットの実行、またはデバイスファームウェアの更新を行うことができなくなります。接続が再確立されると、デバイスはDanteドメインで設定されたポリシーに従います。
  • Danteデバイスロックがオンの場合、DDMがオフラインの場合、またはデバイスの設定が[防止]に設定されている場合、一部のデバイス設定は無効になります。これには、Dante暗号化、MXW関連付け、AD4 DanteブラウズとDanteキュー、およびSCM820リンクが含まれます。

詳細については、Dante Domain Managerドキュメントを参照してください。

QoS (Quality of Service) 設定

QoS設定によりネットワーク上の特定のデータパケットを優先させることで、負荷の大きい大規模ネットワークにおいて信頼性の高い音声配信を確保します。この機能は、多くのマネージドネットワークスイッチに備わっています。必須ではありませんが、QoS設定をすることをお勧めします。

注:サービスの中断を避けるため、変更はネットワーク管理者に依頼してください。

QoS値を割り当てるには、スイッチインタフェースを開き、次の表を使用してDante®に関連付けられているキュー値を割り当てます。

  • タイムクリティカルなPTPイベント用に可能な限り高い値(例として4として表示)を割り当てます。
  • 残りのパケットに低優先度の値を使用します。
Dante QoS優先度値
優先度 用途 DSCPラベル 16進数 10進数 2進数
高 (4) タイムクリティカルPTPイベント CS7 0x38 56 111000
中 (3) オーディオ、PTP EF 0x2E 46 101110
低 (2) (予約済み) CS1 0x08 8 001000
なし (1) その他のトラフィック BestEffort 0x00 0 000000

注:スイッチの管理はメーカーやスイッチタイプによって異なることがあります。個々の設定の詳細については、メーカーの製品ガイドを参照してください。

Danteの要件およびネットワークについては、www.audinate.comを参照してください。

ネットワーク用語集

PTP(高精度時間プロトコル):ネットワーク上のクロックを同期するために使用されます

DSCP(DSコードポイント):レイヤー3のQoS優先度付けに使用される標準の識別方法です

Dante送信フロー

このデバイスは、2つの送信機フローおよび2つの受信機フローまでサポートします。1つのフローは最大4チャンネルから成り、ユニキャストまたはマルチキャスト伝送のいずれかを経由します。

  • ユニキャストフローは、2台のデバイス間の2地点間接続で、1つのフローにつき最大で4チャンネルをサポートします。
  • マルチキャストフローは一対多の送信で、ネットワーク上の複数の受信デバイスへ最大4チャンネルを送信できます。

Shureデバイスアプリケーション

このデバイスは、2台までのDanteデバイスを接続できます。

Shure MXA310、ANI22、ANIUSB-MATRIXおよびANI4INはマルチキャスト伝送をサポートしています。これは、ネットワークが対応可能な台数において、複数のデバイスへフローを伝送できることを意味します。ユニキャストフローを使用する場合、これらのデバイスは2台までのDante受信デバイスに接続できます。

Shure ANI4OUTは、2台までのDante送信デバイスに接続できます。

パケットブリッジ

パケットブリッジを使用すると、外部のコントローラーがShureデバイスのコントロールインターフェイスからIP情報を取得できます。パケットブリッジにアクセスするには、ShureデバイスのDanteインターフェイスで、外部コントローラーがクエリーパケットをunicast UDP*からport 2203に送信する必要があります。

  1. 最小1ペイロードでUDPパケットを送信します。

    注:最大許容ペイロードは140バイトです。どのようなコンテンツでも許可されます。

  2. Shureデバイスは、クエリーパケットの送信元ポートと同じ送信先UDPポートを使って、ユニキャストUDP上でコントローラーに応答パケットを送信します。応答パケットのペイロードは次の形式を取ります:
    バイト コンテンツ
    0~3 IPアドレス(ネットワーク順で32ビット符号なし整数型)
    4~7 サブネットマスク(ネットワーク順で32ビット符号なし整数型)
    8~13 MACアドレス、6バイトのアレイ

    注:通常のネットワーク上では、Shureデバイスは1秒以内に応答します。応答がない場合、送信先IPアドレスとポート番号を確認してからクエリーを再送してください。

*UDP: ユーザー・データグラム・プロトコル

重要な製品情報

本機器はプロオーディオ用途での使用を目的としています。

注:このデバイスは公共のインターネットネットワークに直接接続されることを意図していません。

環境E2へのEMC適合:業務用および軽産業用。テストは、同梱および推奨のケーブル使用に基づきます。シールド(スクリーン)型以外のケーブルを使用した場合はEMC性能が低下します。

Shure社によって明示的に承認されていない変更または修正を加えると、この機器を操作する 権利が無効になります。

産業のカナダICES-003コンプライアンスレベル:CAN ICES-3 (B)/NMB-3(B)

FCCパート15Bの認証条項により認可。

電池、パッケージ、電子廃棄物については地域のリサイクル方法に従ってください。

Information to the user

This equipment has been tested and found to comply with the limits for a Class B digital device, pursuant to part 15 of the FCC Rules. This equipment generates, uses, and can radiate radio frequency energy and, if not installed and used in accordance with the manufacturer's instruction manual, may cause interference with radio and television reception.

Notice: The FCC regulations provide that changes or modifications not expressly approved by Shure Incorporated could void your authority to operate this equipment.

These limits are designed to provide reasonable protection against harmful interference in a residential installation. This equipment generates uses and can radiate radio frequency energy and, if not installed and used in accordance with the instructions, may cause harmful interference to radio communications. However, there is no guarantee that interference will not occur in a particular installation. If this equipment does cause harmful interference to radio or television reception, which can be determined by turning the equipment off and on, the user is encouraged to try to correct the interference by one or more of the following measures:

  • Reorient or relocate the receiving antenna.
  • Increase the separation between the equipment and the receiver.
  • Connect the equipment to an outlet on a circuit different from that to which the receiver is connected.
  • Consult the dealer or an experienced radio/TV technician for help.

This device complies with part 15 of the FCC Rules. Operation is subject to the following two conditions:

  1. This device may not cause harmful interference.
  2. This device must accept any interference received, including interference that may cause undesired operation.

CE適合宣言書は以下より入手可能です:www.shure.com/europe/compliance

ヨーロッパ認定代理店:

Shure Europe GmbH

Global Compliance

Jakob-Dieffenbacher-Str.12

75031 Eppingen, Germany

TEL:+49-7262-92 49 0

Eメール:info@shure.de

www.shure.com

This product meets the Essential Requirements of all relevant European directives and is eligible for CE marking.

CE適合宣言書はShure社またはShure社の欧州担当部より入手することができます。問い合わせ先についてはvisit www.shure.comを参照してください

仕様

一般

入力

(1) RJ45

出力

ANI4OUT-XLR (4) XLRコネクター
ANI4OUT-BLOCK (4) 3ピンブロックコネクター

構成

インピーダンスバランス

極性

非反転、すべての入力から出力

使用電源

パワーオーバーイーサネット(PoE), クラス0

消費電力

10W, 最大

質量

663  g (1.5 lb)

寸法

高さ×幅×奥行き

4 x 14 x 12.8 cm ( 1.6 x 5.5 x 5.0 インチ)

制御アプリケーション

HTML5ブラウザベース

動作温度範囲

−6.7°C (20°F) ~ 40°C (104°F)

保管温度範囲

−29°C (-20°F) ~ 74°C (165°F)

音声

周波数特性

20 ~ 20,000 Hz

入力 (Danteデジタルオーディオ)

チャンネル数 4
サンプリングレート 48 kHz
ビット深度 24

遅延

Does not include Dante latency

0.71 ms

ダイナミックレンジ (Dante-アナログ)

20 Hz~20 kHz, Aウェイト, 標準

117dB

THD(全高周波歪率)

@ 1 kHz, -20 dBFS 出力, 0dB アナログゲイン

<0.05%

出力 クリッピングレベル

Line +20 dBV
Aux +0 dBV
マイクロホン -26 dBV

アナログ出力レベル

選択可能 Line 0dB
Aux - 20dB
マイクロホン -46dB

出力インピーダンス

150 Ω

組み込み デジタル信号処理

チャンネル毎 イコライザー (4バンドパラメトリック) , ミュート, 極性の反転, ゲイン ( 140dB 範囲)
システム オーディオサミング

ネットワーク

ケーブル要件

Cat 5e以上 (シールドケーブル推奨)

IP Ports and Protocols

Shure Control

Port TCP/UDP Protocol Description Factory Default
21 TCP FTP Required for firmware updates (otherwise closed) Closed
22 TCP SSH Secure Shell Interface Closed
23 TCP Telnet Not supported Closed
53 UDP DNS Domain Name System Closed
67 UDP DHCP Dynamic Host Configuration Protocol Open
68 UDP DHCP Dynamic Host Configuration Protocol Open
80* TCP HTTP Required to launch embedded web server Open
443 TCP HTTPS Not supported Closed
2202 TCP ASCII Required for 3rd party control strings Open
5353 UDP mDNS Required for device discovery Open
5568 UDP SDT (multicast) Required for inter-device communication Open
57383 UDP SDT (unicast) Required for inter-device communication Open
8023 TCP Telnet Debug console interface Closed
8180 TCP HTML Required for web application (legacy firmware only) Open
8427 UDP SLP (multicast) Required for inter-device communication Open
64000 TCP Telnet Required for Shure firmware update Open

*These ports must be open on the PC or control system to access the device through a firewall.

These protocols require multicast. Ensure multicast has been correctly configured for your network.

See Audinate's website for information about ports and protocols used by Dante audio.

付属品

付属品

ハードウェアキット(XLRモデル) 90A29254
ハードウェアキット(ブロックコネクターモデル) 90A29252
取り付けブラケット(1/3ラックユニット) 53A27742

オプション及び交換パーツ

19インチラックトレイ CRT1