概要

Shure Beta 87Cボーカル用マイクロホンは、精密設計のカーディオイドコンデンサー型で、非常に滑らかで伸びやかな高域の周波数特性を実現しています。暖かみのある自然な音は、背面方向の効果的な排除性能と相まって、パーソナルモニタリングに理想的な環境を作り出します。

先進のカートリッジショックマウントシステム、硬化スチールメッシュグリル、そして優れた構造品質により、厳しいツアーやSRでの酷使に耐えることができます。

特長

Shureの卓越した品質・耐久性・信頼性を備えたライブパフォーマンス用マイクロホンの最高峰
均一なスーパーカーディオイド特性により、広いフィードバックマージンの確保と、収音軸外の音の優れた排除性
ボーカルに最適化された、わずかな存在感の増加があるスムーズで幅広い周波数特性とコントロールされた近接効果
先進のカートリッジショックマウントシステムがメカニカルショックを吸収し、ハンドリングノイズを低減
電波や電磁ハムによる影響は最小限
変形に強いスチールメッシュグリルとエナメル加工の金属合金製ボティにより、摩耗や酷使に対する高い耐久性
効果的な内蔵ポップフィルターによりウィンドノイズやブレスノイズを低減

用途

使用時の原則

マイクロホングリルは、いずれの部分も手で覆わなこと。マイクロホンの性能に悪影響を及ぼします。
マイクロホンを必要な音源（話し手、歌手または楽器など）に向け、不要な音源から遠ざけます。
マイクロホンは希望の音源のできるだけ近くに設置します。
より多くの低域を得るには、マイクロホンを近づけます。
収音する音源1つについてマイクロホンは1本のみ使用します。
フィードバックマージンを稼ぐには、マイクロホンの数を減らします。
マイクロホン間の距離を、各マイクロホンから音源までの距離の3倍に保ちます（「3対1ルール」）。
マイクロホンは反射面からできるだけ離して設置します。
マイクロホンを屋外で使用する際はウィンドスクリーンを装着します。
必要以上に手で触らないようにして、メカニカルノイズや振動を防止します。

用途及び取り付け方法

一般的な用途と配置方法が以下の表に記載されています。マイクロホン技術は個人の嗜好に大きく依存しており、｢正しい｣マイクロホンの位置があるわけではないので、この点にご留意ください。

用途	マイクロホンの推奨配置	音質
ボーカル	唇をマイクロホンの中心軸上、15 cm以内に近づけるか、ウインドスクリーンに触れます。	低音域が強調された力強い音質で、他の音源を最大限に分離します。
	口から15～60 cm離し、ちょうど鼻の上の高さに配置します。	自然な音質、抑えた低音。
	口から20～60 cm離し、横に少しずらします。	自然な音質、抑えた低音。「s」ノイズを抑えます。
	90 cm～1.8 m離します。	かぼそい音、遠くに聞こえる音。環境雑音が聞こえるレベル。

不要な音源の排除

モニターやスピーカーなどの不要な音源はマイクロホンの真後にくるようにマイクロホンを設置します。フィードバックを抑えて不要な音源を最大限に抑制するため、パフォーマンスの前にマイクロホン配置のテストを必ず実行します。

カーディオイドマイクロホン向けスピーカーの推奨配置

近接効果

単一指向性（カーディオイド）マイクロホンは、音源からの距離が約6 mm(1/4 インチ)の場合、100Hzまで6～10dBで段階的に低音域周波数を上げます。近接効果というこの現象は、よりパワフルで暖かみのある音を生み出すために使用できます。至近距離での使用中、低周波数の破裂音を避けるため、低音域応答は徐々にロールオフします。これにより、近接効果を上手くコントロールして活用することができます。

使用電源

このマイクロホンにはファントム電源が必要で、48Vdc供給(IEC-61938)が最適です。ヘッドルームと感度は若干減少しますが、11Vdcまで低下しても動作させることができます。

現在、大半のミキサーにはファンタム電源が付いています。平衡タイプのマイクロホンケーブルの使用が必要です:XLR-XLRまたはXLR-TRSケーブルを必ず使用してください。

仕様

タイプ

エレクトレットコンデンサー

周波数特性

50 ～ 16,000 Hz

指向特性

カーディオイド

出力インピーダンス

EIA定格150 Ω(100 Ω実効値)

感度

(1kHz),開回路電圧

-51 dBV/Pa(2 mV)[1]

最大SPL

1% THDで1 kHz,1 kΩ負荷

139 dB

S/N比

70.5dB[2]

ダイナミックレンジ

(1kHz),1 kΩ負荷

117dB

クリッピングレベル

0.25% THDで1 kHz,1 kΩ負荷

-6 dBV(0.5 V)

自己雑音

標準,等価SPL,Aウェイト

22 dB

ハムピックアップ

標準, @60 Hz, 等価SPL/mOe

-5 dB

極性

ダイヤフラムへの正の圧力により、3番ピンに対して2番ピンに正電圧が生成される

質量

パッケージ込み	0.565 kg(1.24 lb)
本体	0.207 kg(0.475 lb)

コネクター

プロオーディオ用3ピン (XLR)、オス、バランス

外装

ブルーメタリック加工のアルミニウムボディとニッケルサテンクローム仕上げの硬化スチールグリル

使用電源

11 ～ 52 V DCファンタム電源(1.2 mA)

[1] 1 Pa=94 dB SPL

[2] S/N ratio is difference between 94 dB SPL and equivalent SPL of self noise, A-weighted

外形寸法

標準周波数特性

標準指向特性

BLOCK DIAGRAM

アクセサリー

付属のアクセサリー

スイベルスタンドアダプター	A25D
ジッパー付きキャリングバッグ	95A2314

別売アクセサリー

ショックストッパー™ テーパーハンドル付きマイクロホン（ハーフマウントバージョン）用Shock Stopper^® Isolation Mount	A55HM
ウィンドスクリーン	A85WS
25'TRIPLE-FLEX™ ケーブル、クローム XLRコネクター25 foot (7.5m) Triple-Flex^® Microphone XLR Cable with chrome connectors	C25F

交換パーツ

有線およびワイヤレスBETA87、BETA87AおよびBETA87C用グリル	RK312
BETA 87およびBETA 87A用カートリッジ	R193
プラグ（コネクター）アセンブリー	90J1984

認証

本製品は、関連するすべての欧州指令の基本的要件を満たし、CEマークに適合しています。

CE適合宣言書は以下より入手可能です： www.shure.com/europe/compliance

ヨーロッパ認定代理店：

Shure Europe GmbH

ヨーロッパ、中東、アフリカ地域本部：

部門：EMEA承認

Jakob-Dieffenbacher-Str.12

75031 Eppingen, Germany

TEL：49-7262-92 49 0

FAX：49-7262-92 49 11 4

Eメール：info@shure.de